ホリエモン&NISHINO共著 「バカとつき合うな」第3章後編
前回のつづきで3章ですね~。
1項目ずつまとめを述べていきます。青はホリエモン、赤はNISHINO
27 ぼくは「バカ」
【小利口だったぼくは、バカになった】
西野くんのことをバッターボックスに立ちまくれるバカだと褒めたけれど、僕もその点では負けていないが昔からそうだったわけではなく小利口だった。
大学入学したての頃女子と話すときに緊張して声が出なかった。一言で言えば「嫌われたらどうしよう」というネガティブな想像力に縛られていた。
でも大学1年の頃ヒッチハイクに挑戦したときに変われた。断られるかもと考える時間は無駄だと気付いた。人は変われる。いいバカになろう。
【プライドというバカと付き合うな】
ぼくは自分に興味がない。自分がどんな人であるかなんていう定義を考えるだけ無駄。
でっち上げた自分は必ず、本当のあなたの行動を邪魔する。あなたのやりたいという気持ちに、理由なんて必要ない。
【「死」という本当のバカを越えよ】
自分にとっての怖いものは唯一「死」だけ。
「死ぬこと以外かすり傷」と言った人がいます。ぼくも同じ気持ちですが、裏を返せば残念ながら死ぬことだけはかすり傷ではないということ。
ぼくは老いたくないから死に抗うテクノロジーは喜んで試す。物理的に死を克服したい。死に支配されるのが癪。
ぼくはやりたいことをやる。死に影響されない生の時間を生きたい。
【親愛なるバカ(あなた)へ】
ここに書いてあることは全部テイクフリーなので、好きなだけあなたの思考にしてください。
「思考を真似したら、堀江や西野になってしまうんじゃないか?」
断言しますが絶対になりません。いいバカになったあなたは必ず自分だけの行動を取ることができるから。そしてあなたの行動は、新しい思考をもたらす。
すなわち新しいあなたの誕生。
「他人にも自分にも興味がない」と言いながらアドバイスをするのは矛盾してると思われるかもしれないですが、その矛盾について言い訳するのに時間を割くつもりはない。
ぼくはあなたに伝えたいと思った。だから伝えた、それだけ。
28 ぼくも「バカ」
【バカだったおかげで、考える力を得た】
昔から先に宣言してしまうバカだった。バカだったおかげで得られた最大のものは、考える力だと思う。バカは頭がよくなる。
「言っちゃった・・・」って少し後悔しながら、宣言を本当にするためにずっとあれこれ考えなきゃいけなくなる。そのせいで徹底的に考える癖がついた。
「考えるより行動」じゃなくて「行動することで考えている」
【ひとりの人生の時間を超えるロマン】
堀江さんとぼくの相違点は表現と時間。堀江さんは『多動力』で、どんどんハマってどんどん飽きていけ。と言っている。
完全同意です。ぼくも新しい物事に次々とチャレンジしてきた。
ただし、長い年月をかけてひとつのことをやることにも興味がある。絵本は10年お笑いは18年になる。
人生の時間に収まらない創造のスケールにも興味がある。
最たる例が、スペインの大教会「サグラダ・ファミリア」建設開始は1882年だが、まだ完成しない。関係者のライフタイムを、創作の時間が超えてしまっている。
ウォルト・ディズニーはとっくに死んでいても新作映画が発表され続けている。
いまぼくは、町を作っている。それもこの話同様で町は完成して終わりではなく始まり。
文字通りひとりの人間の時間に収まらないスケール。そこにはロマンがある。
【笑いの本質、身体の本質】
芸人の本質とは。日本神話に出てくる芸能の女神、アメノウズメがそうなんじゃないかと思う。太陽の女神アマテラスノオオミカミが岩戸に引きこもって、世界が闇に包まれた。
そのときにアメノウズメは岩戸の前で裸踊りをしたら様子が気になってアマテラスが出てきた。神話の中に笑いはもうあった。
猿が威嚇するときに「キシーッ!!」って歯をむき出しにするのが笑いのルーツという話もある。そうだとしてどんな本質があるのか。ぼくはまだ理解していない。
一生をかけて探るべき大きなテーマだと思っている。
もうひとつの関心対象は身体。人類が誕生して25万年と言われているが、生物種としての進化が驚くほど少ないそう。
この自分の身体が想像つかないほどの過去とずっと地続き。だから身体というのは深い歴史にアクセスできるルートであり、自分の身体を鋭敏に観察していかなきゃと思っている。
【親愛なるバカ(あなた)へ】
ぼくは人間に興味がある。読んでくれたあなたも好き。1章2章で挙げた人もある意味好き。全員バカだから。
人間なんて全員似ている。堀江さんは「いいバカ」「悪いバカ」とふたつの概念に割ったけど、似たようなものかもしれない。あなたは、ぼくにもアメノウズメにも似ている。
お互い、いいバカとして、世界を明るくしてしていこう。
おわりにーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー西野亮廣
子供の頃、毎日遊んでいた。
そこに『肩書き』はなく、ただただ自分の興味に従って「秘密基地作ろうぜ」で世界が回っていた。
中学生になったあたりから、「こんな日はずっと続かない」という気配が漂ってきて気が付けば遊び続けているのはぼく一人。そのまま芸能界に飛び込んでぼくと同じような人と仲良くさせてもらっている。
「村を作ろうぜー」「ロケット飛ばすから観に来てよー」
彼らとは毎日この調子です。
あの日人生に折り合いをつけたアイツは、本当に折り合いをつけなきゃいけなかったのだろうか?大多数の「そういうものだ」という声にやられて、思考を停止させていなかったかな?
ぼくたちになにか特別な才能があったわけではなく、「折り合いをつけない方向で可能性を探る」の一点。可能性を探った結果、「解」が見つかったのでおせっかい本を出している。
最後に。
行動してください。この本を閉じたら、すぐに行動してください。
行動には痛みや恐怖は伴います。それでも走り続けてくだされば、きっとぼくらはどこかの酒場で出会えると思います。面白い未来の話をしましょう。
本書の中でいろいろ汚い言葉遣いをしてしまってすみませんでした。最後までお付き合いくださってありがとうございました。
2018年9月
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
成功者と言っても考え方はそれぞれなので正解なんてないんだなっていうのも、一層感じました。彼らのおせっかい受け取りました。
全書通して考えても、NISHINOのおわりがきが一番震えましたねー。
ドキドキしながら読めたので買って良かったです。
ではまた。